フィリップ・グラス
久しぶりに、うちの歌劇場らしい演目で楽しんできました。
原作はカフカの「流刑地にて」、音楽はミニマルミュージックのフィリップ・グラス、演出は最近頭角を現してきた三浦基さん。指揮は中川賢一さん。
歌い手は男性2名のみ、
場所も新国立劇場の小ホール、私の好きな空間のひとつです。
真っ黒い舞台の中央に埋め込まれたようにオーケストラ(弦楽アンサンブル5名)と指揮者が入り、歌い手はほとんど2階仕立ての橋の上で映像が映し出されるパネルの前で演ずる。
罪状も明かされぬまま刑が執行されるという不条理な題材だか、現代にも通ずる人間の生き方が映し出されていてちょっとぐっさりくる。
グラスの音楽も聴きやすい。
中央天井からつるされている球体の振り子が象徴的で、途中から水が漏れ出し、2階のパネルには出演者の口元のアップが映し出されたり、オンタイムで演奏されている楽器のアップや指揮者なども出てくる。
グランドオペラのような華やかさはないかわりに、この空間でしか味わえない演者の心理描写や表情が伝わってきてやっぱりいいなー、小劇場でやるオペラ!
実は来年この演出家で「グラン・マカーブル」というリゲティのオペラの出演依頼が来たのですが、諸事情で断ってしまい、ちょっと残念。ひとつのオペラを作るには時間がかかるのでいろんな仕事を掛け持ちしながらやるとかならず自爆してしまうので来た仕事全部をお引き受けできないのが悲しいですね。
3月17日(月)ドイツミュージックレストラン「アルテリーベ」出演18:30~
4月3日(木)senzokuミュージックショーケースプレミア(青山河合パウゼ)司会で出演です!
4月20日(日)武蔵村山市民オペラ「カルメン」
5月25日(日)~27日(月)東京室内歌劇場「フィガロの結婚」(FMホール)
9月11日(木)senzokuミュージックショーケース(青山河合パウゼ)
12月18日(木)senzokuミュージックショーケース(青山河合パウゼ)
2009年
1月22日(木)senzokuミュージックショーケース(青山河合パウゼ)
2月5日(木)senzokuミュージックショーケース(青山河合パウゼ)
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