柳 兼子

柳　兼子さんのレコードコンサートに行ってきました。

民芸運動の柳宗悦の奥さんであり、アルト歌手。

お名前は聞いた事があるような見たことが有るような、程度の知識でしたが、国立の教授をなされていて、なんと８８歳までコンサート活動はなさっていたようで、その録音が残っているのです。

９２歳でお亡くなりになられましたが、今日は２１歳と８３歳と７０歳の時のお声を聴く事が出来ました。

びっくりです。普通、早い人で５０をすぎると声が揺れだしたり、高音がぶる下がり気味になるのに、音程は確かだし、揺れもほとんどなく、力強ささえ感じるのです。

小さい頃、長唄を学んだそうで、日本歌曲などはその片鱗が見えるような気がしました。

録音状態にもよるのでしょうが、アルトというよりはやはりソプラノと言った感じに聞こえましたが、低い声の迫力から当時はアルトといわれたのでしょう。

明治２５年生まれで２２歳で結婚、４人の男の子に恵まれ、母、妻、演奏家として９２年の一生を全うされ、ベルリン、パリ、ボストンでの生活を体験し、教鞭を取りながら４番目の子を産んだ翌年の３６歳、ベルリンでドイツリートのリサイタルをやってしまうという、当時から活動的な、いや現代でもこんな方は稀なのではないでしょうか？

しかしその演奏活動の半分は、旦那様の夢の実現のための資金、生活するためのお金を稼ぐ手段として費やされたようでした。

８５歳のコンサートの折に「この歳になって出来なかったことが出来るようになった、だからやめられないの」とおっしゃられたんだそうです。
（だんな様の影響か、日本人としての誇りを失わない、日本人「柳　兼子」として、コンサートはどこでも和服でうたわれたとか）

世の中には凄い方がおられるものです。

後何年、歌い続けられるかと日々恐怖におののいている自分が恥ずかしくなりましたね。

継続は力なり！明日もがんばろう！

元気と勇気を頂いた一日でした。

11月10日(金）オペラサロン「トナカイ」出演
11月22日(水）二期会マイスタージンガーコンサート　於）ミューザ川崎
11月23日(木）洗足学園コンサート　於）前田ホール
11月26日(日）二期会マイスタージンガーコンサート　於）紀尾井ホール
11月29日(水）ドイツミュージックレストラン「アルテリーベ」出演
12月4日(月）二期会マイスタージンガ-コンサート　民音山形
12月5日(火）二期会マイスタージンガーコンサート　民音仙台
12月24日　第九　於）福島県白河市
２００７年
１月14日(日）オペラ「椿姫」　於）人見記念講堂
1月29日(月）二期会マイスタージンガー　於）みなとみらい大ホール
3月2日(金）二期会マイスタージンガーコンサート　民音名古屋　
3月17日(土）オペラ「カルメン」　於）紀尾井ホール
3月27日(火）アブソリュート・ミックス・プレゼンツ　於）杉並公会堂小ホール
3月28日(水）　　　　　　　　　　同上
11月11日(日）オペレッタ「こうもり」　於）松本市民芸術館

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